台湾旅行を予定している方の中には、「台湾でやってはいけない事」を事前に知っておきたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
台湾は親日的で旅行者に優しい国として知られていますが、日本とは異なるマナーやルールが数多く存在します。
MRTでの飲食禁止や優先席の利用、喫煙ルールなど、ちょっとした行動が現地ではマナー違反になることもあります。
また、何気なく使っている仕草が失礼にあたる場合もあり、「台湾でやってはいけないジェスチャー」についても注意が必要です。
本記事では、台湾滞在中に避けるべき行動や気をつけたい振る舞いをわかりやすく紹介していきます。
快適でトラブルのない旅を楽しむために、ぜひ参考にしてください。
記事のポイント
🔴台湾の公共交通機関や街中でのマナー
🔴飲食や喫煙など台湾で気を付けること
🔴交通ルールや移動時の安全への配慮
🔴台湾でやってはいけないジェスチャーの意味と注意点
台湾でやってはいけない事(生活編)
MRT内での飲食は厳禁です
台湾の公共交通機関であるMRT(地下鉄)では、車内での飲食が厳しく禁止されています。
このため、飲食物を手に持ったまま車内に乗り込んだ場合であっても、改札前に引かれた黄色い線を越えた時点から飲食は禁止となります。
その背景には、車内の清潔さを保つための厳格なルールが存在します。
違反が見つかった場合、罰金が科せられる可能性があるため、うっかり水を飲んでしまうようなことがないように注意しなければなりません。
例えば、のどが渇いて水を飲みたい場合でも、飲食禁止エリアの外で済ませておく必要があります。
なお、飲食物の持ち込み自体は問題ありませんが、あくまで食べたり飲んだりしないことが求められます。
このように、MRTを利用する際には台湾のルールに従い、公共の場でのマナーを守ることが大切です。
公共交通機関の優先席に座らない
台湾では、MRTをはじめとする公共交通機関内に設置されている優先席、通称「博愛座」への一般の乗客による着席は、たとえ車内が空いていたとしても避けるべきです。
これは、日本の感覚とは異なり、博愛座に対する意識が非常に高いという台湾独自の文化によるものです。
博愛座は、妊婦や高齢者、身体に障がいがある方、小さな子どもを連れた方のために設けられています。
また、一般席とは異なる色でデザインされており、すぐに区別がつくようになっています。
このため、「誰も座っていないから大丈夫だろう」と思って座ってしまうと、現地の人から冷ややかな視線を向けられることもあります。
こうしたトラブルを避けるためにも、たとえ空席であっても博愛座には座らず、必要とする人のために空けておくことが重要です。
悪口はNG・大声の会話NG
台湾の公共の場では、日本語であっても軽率な発言には注意が必要です。
なぜなら、台湾には日本語が理解できる人が多く、MRTやレストランなどで日本語で話している内容が、周囲の人に筒抜けになることがあるからです。
特に、台湾人の悪口や侮辱的な言葉を日本語で口にしてしまうと、相手に伝わる可能性が高く、大きなトラブルに発展しかねません。
例えば、「バカ」といった単語は、日本語を理解していなくても意味を知っている台湾人が多いため、安易な使用は控えるべきです。
また、台湾の人々は公共の場でのマナーを重視する傾向があり、大声での会話は周囲に迷惑をかける行為と見なされます。
MRT内やレストランなどでは、声のボリュームを抑えて、静かに話すことが求められています。
初めて台湾を訪れる場合でも、周囲への配慮を忘れずに行動することが大切です。
麺をすすって食べないこと
台湾では、麺を食べる際に音を立てることが好ましくないとされています。
これは日本の文化とは大きく異なる点であり、台湾の人々にとっては食事中の音がマナー違反と捉えられることがあります。
例えば、日本では「ズルズル」と音を立てて麺を啜るのが一般的であり、食べることへの積極性を表す文化とされていますが、台湾ではその行為が不快感を与える原因になりかねません。
このため、麺を食べるときはレンゲを使って少しずつ噛み切るようにし、できる限り音を立てずに食べるのがマナーとされています。
スープを飲む場合も同様に、丼を持ち上げて直接口をつけるのではなく、レンゲやスプーンを用いて静かに味わうことが推奨されます。
このような食事マナーを守ることで、現地の人々に不快な思いをさせず、より良い食事体験を得ることができます。
タバコは必ず指定場所で吸う
台湾では、「タバコ煙害防止法(菸害防制法)」により、公共の場での喫煙が厳しく規制されています。
これに違反すると罰金が科せられる可能性があるため、タバコを吸う場合は必ず指定された喫煙スペースを利用することが求められます。
例えば、ホテルやレストラン、商業施設などの屋内は基本的に全面禁煙です。
カフェのテラス席やバーなど、屋外に見える場所でも禁煙であることがあるため、事前に確認を怠らないようにしましょう。
コンビニやカフェチェーンの軒先でも喫煙はできません。
さらに、電子タバコや加熱式タバコの持ち込みも禁止されています。
また、歩きたばこやポイ捨ても厳しく取り締まられており、これらの行為により罰金を科せられるケースも少なくありません。
このため、喫煙を希望する場合には、指定のスペースを探し、ルールに則って行動することが必要です。
寺院では露出の多い服を避ける
このような宗教的・文化的に重要な場所では、露出の多い服装を避けるのがマナーです。
台湾の寺院を訪れる際には、肩や膝が隠れる服装を心がける必要があります。
その理由は、現地の信仰に対する敬意を表すためです。
特に、寺院は多くの人が神聖な場所として崇めており、不適切な服装で訪れることは、無意識のうちに相手の信仰心を傷つける可能性があります。
例えば、タンクトップやショートパンツ、ミニスカートなどの服装は避けた方がよいでしょう。
さらに、帽子やサングラスも寺院内では外すのが礼儀とされています。
これらは、敬意を表す姿勢として重要な行動です。
また、寺院内での喫煙や飲食も禁止されており、大声を出さず静かに参拝することが求められます。
台湾の寺院では、訪問者の態度や行動が非常に重視されているため、現地の人々の文化や価値観に配慮した行動を心がけましょう。
お金は必ず手渡しで支払う
台湾では、支払いの際にお金を手渡しするのが一般的なマナーです。
お金を台やテーブルの上に置く行為は、非常に失礼と受け取られることがあります。
これは、日本のように支払い用のトレーが設置されていないことが多く、手渡しが通常の方法であるためです。
例えば、レジで会計をする際やタクシーで支払いをする場面など、どのような状況でもお金は直接相手の手に渡すようにしましょう。
また、お釣りを受け取るときも同様に、手渡しで受け取るのが基本です。
このような行為は、相手に対する敬意や礼儀を示す手段として大切にされています。
一方で、無意識のうちにテーブルにお金を置いてしまうと、相手に不快感を与える可能性があるため注意が必要です。
台湾を訪れる際には、こうした文化的な違いに敏感になり、現地の慣習に従うことが重要です。
トイレの紙は流さずゴミ箱へ
台湾の多くのトイレでは、使用済みのトイレットペーパーを便器に流さず、備え付けのゴミ箱に捨てるのが一般的なルールです。
これは、配管が細いために紙を流すと詰まりやすいという理由から来ています。
そのため、トイレを使用する際には、この点に特に注意する必要があります。
例えば、「請勿將衛生紙丟入馬桶內」と表示されている場合は、紙を便器に捨ててはいけません。
一方で、「衛生紙丟馬桶」と記載されている場所では、紙を流すことが許可されています。
店舗によってルールが異なるため、トイレ内の掲示を必ず確認することが大切です。
また、公園や寺院などの公共トイレでは、紙が設置されていない場合もあります。
そのため、ポケットティッシュを常に携帯しておくと安心です。
このようなトイレの利用マナーは、台湾で快適に過ごすために欠かせないポイントの一つです。
台湾で注意する事(交通編)
横断歩道でも車優先を意識
台湾を訪れる際には、横断歩道においても車優先の意識を持つことが重要です。
日本では歩行者が優先されることが多く、車が自動的に止まってくれるという感覚が根付いています。
しかし、台湾ではこのような意識は通用しないことがあります。
道路を渡る際に歩行者よりも車が優先される場面が多く見受けられ、運転マナーが日本と比べてあまり良くないことも指摘されています。
そのため、いざというときに車が止まってくれると思い込んで行動するのは大変危険です。
交通量の多い通りでは特に慎重に行動し、左右をよく確認してから渡るようにしましょう。
また、信号が青でも油断は禁物です。
車が止まらずに進んでくることもあるため、自身の目で安全を確かめる習慣を持つことが大切です。
このように考えると、台湾では歩行者が自らの身を守るための意識を高く持つ必要があるといえるでしょう。
バイクに十分注意して歩く
台湾の都市部では、バイクの存在感が非常に大きく、歩行者にとっては思わぬ危険要素となります。
特に注意しなければならないのが、バイクが歩道にまで乗り上げてくることがあるという点です。
これは、日本の都市ではあまり見られない光景であり、初めて台湾を訪れる人にとっては驚くかもしれません。
歩道を歩いていてもバイクが近づいてくる可能性があるため、常に周囲に目を配ることが求められます。
交差点付近や路地裏など、バイクの出入りが多い場所では特に注意が必要です。
このような状況から、安全のためにはイヤホンを使用せず、音や気配にも敏感であることが望まれます。
多くの人が行き交う場所でも油断せず、歩行中は常に注意を怠らないよう心がけましょう。
タクシーのドアは自分で閉める
台湾でタクシーを利用する際、日本との違いとしてまず認識すべき点は、自動ドアではないということです。
日本のタクシーに慣れていると、降車時にドアを閉め忘れることがよくあります。
しかし、台湾では乗客が自分でドアを開閉するのが一般的であり、ドアを開けっぱなしにして降りてしまうと、運転手に迷惑をかけることになります。
また、ドアを開ける際にも注意が必要です。
後方からバイクが接近している場合、突然ドアを開けると接触事故につながる恐れがあります。
このような背景から、タクシーを利用する際は、降りる前にドアをしっかり閉めることを意識し、開けるときは後方確認を徹底しましょう。
ちょっとした配慮が、安全で快適な移動を実現する鍵になります。
シートベルトは後部座席も必須
台湾では、シートベルトの着用が法律で義務づけられており、これには後部座席も含まれます。
違反した場合には罰金が科されることもあり、旅行者であっても例外ではありません。
日本では後部座席のシートベルト着用が徹底されていないこともありますが、台湾においてはその感覚では通用しないため、注意が必要です。
特にタクシーやレンタカーを利用する際には、自分の安全を守るためにも、必ずシートベルトを締めるようにしましょう。
このルールを守ることは、事故の際に自分の命を守るだけでなく、同乗者や運転手への影響も軽減することにつながります。
観光中も常に安全意識を持って行動することが大切です。
夜のタクシー利用は慎重に
夜間にタクシーを利用する際には、特に女性の場合、慎重になるべきです。
台湾では一般的に治安が良いとされていますが、夜間のタクシー利用にはリスクが伴います。
どうしても利用する必要がある場合には、路上で拾うのではなく、信頼できるお店やホテルなどから呼んでもらったタクシーを利用するのが安全です。
この方法であれば、運転手の身元が確認されており、トラブルの可能性を減らすことができます。
また、夜遅くの移動を避けることで、より安心して滞在を楽しむことができます。
安全を最優先に考え、行動範囲や時間帯にも配慮することが、トラブルを未然に防ぐための有効な手段です。
台湾でやってはいけないジェスチャー
違います(顔の前でひらひら)のジェスチャー
このジェスチャーは、日本では軽く否定する場面でよく見られるものです。
顔の前で手のひらをひらひらと振ることで「いや、それは違うよ」と伝える意図があります。
ただ、台湾においてはこの動作はあまり一般的ではなく、見る人によっては失礼だと感じられる可能性があります。
これを理解した上で、台湾でのコミュニケーションの際には注意が必要です。
なぜなら、親しくない相手に対してこのジェスチャーを使うと、意図がうまく伝わらず、相手に不快感を与えてしまうおそれがあるからです。
特に、ビジネスの場やフォーマルな場面では、軽率な印象を与えてしまいかねません。
ダメ(腕でバツ)のジェスチャー
日本で「ダメ」や「禁止」を意味する際によく使われるジェスチャーとして、腕を交差させて「バツ」の形を作る動作があります。
これは視覚的にわかりやすく、日常会話でも使われる便利な表現です。
ところが、台湾ではこのようなジェスチャーは一般的ではなく、むしろ強い拒否の意志や攻撃的な印象を与える可能性があります。
このため、台湾での使用は慎重に考える必要があります。
特に商談の場や目上の人とのやり取りの中でこのジェスチャーを使ってしまうと、相手に対して無礼な印象を与えるリスクが高くなります。
丁寧に断る意図があっても、腕をバツにしてしまうと、「はっきりと拒絶された」と受け取られてしまうかもしれません。
まとめ:台湾でやってはいけない事を理解して快適に過ごすためのポイント
✅MRT構内では飲食禁止であり、改札を越えた時点から注意が必要
✅優先席(博愛座)には必要な人以外は座らない
✅日本語でも悪口や大声の会話は慎むべき
✅麺類を音を立てて食べることはマナー違反とされる
✅喫煙は必ず指定された場所で行う
✅寺院では肩や膝の露出を避けた服装を心がける
✅支払い時はお金を手渡しするのが礼儀とされる
✅トイレの紙は便器に流さずゴミ箱に捨てる場所が多い
✅横断歩道では車優先と考え、安全確認を徹底する
✅歩道でもバイクが通ることがあるため常に周囲に注意する
✅タクシーのドアは自分で開け閉めする必要がある
✅後部座席でもシートベルトを着用することが義務づけられている
✅夜間は信頼できるタクシーを利用することが望ましい
✅顔の前で手をひらひらさせるジェスチャーは誤解を招く可能性がある
✅腕でバツを作るジェスチャーは強い拒絶と受け取られることがある
台湾での滞在を快適に過ごすためには、現地の文化やマナーを理解することが大切です。
日本とは異なる習慣やルールが多くありますが、それぞれには理由があり、現地の人々の生活や価値観に根ざしています。
今回ご紹介した「台湾でやってはいけない事」や「台湾でやってはいけないジェスチャー」をしっかりと把握しておくことで、無用なトラブルを避けることができます。
マナーを守り、相手への配慮を忘れずに、台湾での素敵な時間をお過ごしください。